第二種電気工事士の技能試験って毎年同じなの?
令和6年度から候補問題が変わったって聞いたけど?
候補問題の内容が変更して難しくなったのかな…
- 令和6年度(24年度)から候補問題の内容が変わるところ
- 変更した候補問題の№3№13は難しくなるのか?
- これまでと変わらないところ
- 変更後の学習について
- 電線や器具を購入するとき
- 候補問題に接地線(アース線)が追加された背景
こんにちは。
この記事を書いている かとひで です。
私はこんなひと。
- 1975年生まれ、高卒
- 第2種電気工事士を一発合格
- 電気機械メーカーに携わること15年
第二種電気工事士の技能試験の候補問題は、毎年同じだと聞いたことがありませんか?
これまで数年はまったく同じ候補問題が公表されており、対策本や練習材料セットも同じ内容でした。
しかし、令和6年度(2024年度)から少し内容が変更されました。
では、令和6年版の候補問題はどこが違うのでしょうか?
本記事では、令和6年から候補問題の変化点と変わらないところ、技能試験の対策をくわしく解説しています。
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令和6年度(24年度)から候補問題の内容が変わるところ
令和6年度(24年度)から候補問題の内容が変わるところを紹介します。
〇候補問題の内容が変わるところ
- 候補問題の№3と№13
- 接地極のE1.6線が追加
- 器具の変更
候補問題の№3と№13
令和6年度(2024年)の候補問題は、№3と№13が内容に変更があります。
実際に令和5年度と令和6年度の公表されている候補問題を比較してみました。
青枠の部分が令和6年度からの変更点です。
候補問題№3
候補問題№13
接地極のE1.6線が追加
令和6年度からは、候補問題№3と№13の2題について、電線の接地線(E1.6)が追加されます。
接地線(E1.6)
器具の変更
接地線の追加により、使用器具が変更になります。
候補問題№3と№13は、コンセントから接地極付コンセントになります。
接地極付コンセント
※個人で電線や器具を揃える方は、接地線や器具のお間違えの無いように選んでください。
変更した候補問題の№3№13は難しくなるのか?
変更した候補問題の№3と№13は、以前よりも難しくなるのか?という疑問が出てきますよね。
その理由として、下記に複線図と施工作業の変更したところについて述べています。
複線図
技能試験の配線図から複線図(略図)の書き込みは、下記2つの違いだけです。
- 接地極付コンセント
- 接地線(E1.6)の追加
結局、変わったのは接地極付コンセントと、接地線(E1.6)の追加だけになります。
大きく時間が掛かるものではないので、そこまで心配することはありません。
施工作業
実際の施工作業についても、さほど問題ないでしょう。
埋込連用取付枠にコンセントを取り付ける作業は、接地極付になってもすることは同じです。
接地線(E1.6)についても、接地極付コンセントにつなげるだけなので、容易です。
これまでと変わらないところ
令和6年度からの技能試験が変更されたとはいえ、これまでと変わらないところがほとんどです。
下記に変わらないところを挙げていきます。
〇変わらないところ
- 候補問題の数
- 電線の長さ
- 施工時間
候補問題の数
候補問題の数は、これまでと同じで№1~№13の13題と増減はありません。
試験当日は、全13題の中から1題だけが出題されます。
どの候補問題が出題されるかわからないので、全13題を40分以内に施工完成できるように練習が必要です。
電線の長さ
VVF1.6や2.0などのメインの電線の長さは、これまでと同じで変わりません。
電線に関しては、令和6年度から追加された接地線(E1.6)だけ増えるのみです。
ですので、電線の変更は特にないと考えても良いでしょう。
施工時間
出題された問題に対しての施工時間は、これまでと同じで40分間と変わりはありません。
複線図を書いて、実際に電線をカットしていき、施工を完成していきます。
令和6年度から変更になる№3と№13は、接地線の接続が追加されますが、慣れれば数十秒から30秒ほどでしょう。
変更点に気を付けていれば、メルカリなどの中古や使用済み品でもいけるとは思います。
とはいえ、初学者の方は実技の練習に万全を期して挑みたいものですよね。
2024年版の最新版の練習材料セットの購入をおすすめします。
変更後の学習について
技能試験のテキスト
技能試験のテキストを買うなら変更点を確認してから購入した方が良いです。
接地線(E1.6)と接地極付コンセントについての記載があるかを確認してから選びましょう。
施工作業の動画
練習材料セットの中には、オリジナルの施工作業の動画が含まれるものもあります。
変更した候補問題№3と№13の施工手順が変更されているか確認が必要です。
ホーザンのYouTube動画の施工作業動画でも確認ができます。
ホーザンYouTube動画 №3
複線図を書くところから始めるフル解説版です。
2024年の変更後に対応している内容になります。
引用元:HOZAN 【2024年 No.3】第二種電気工事士技能試験 フル解説版 2024年候補問題対応
ホーザンYouTube動画 №13
引用元:HOZAN 【2024年 No.13】第二種電気工事士技能試験 フル解説版 2024年候補問題対応
電線や器具を購入するとき
技能試験の練習に使う電線や器具を購入するときには、変更した候補問題№3と№13に必要なものを選びましょう。
電線や器具の購入の仕方は、いろいろありますので、紹介しておきます。
- ホームセンターなどで自力で揃える
- 練習材料セットを購入する
- 電線と器具のレンタル版を活用する
ホームセンターなどで自力で揃える
電線と器具は、ホームセンターなどに出向いて自分で揃えることもできます。
しかし、電線の種類や長さを自分で調べて、ひとつずつ集めていくのはとても大変なことです。
練習中に不足した電線や消耗品を買い足すなら、ホームセンターでの購入は手っ取り早くて良いと思います。
練習材料セットを購入する
電材メーカーから販売している練習材料セットがあります。
電線と器具が候補問題に合わせてすべて揃っているので、集める手間が省けます。
公式のホームページからも購入できますし、Amazonや楽天からも可能です。
たくさんあるので、どれにしたらいいのか検討したい方は、下記の記事から詳細がわかります。
電線と器具のレンタル版を活用する
第二種電気工事士の技能試験の練習材料セットには、材料をレンタルすることができるものがあります。
購入するよりずっとお安く済ませることができますので、興味のある方は是非記事をご覧ください。
下記の記事では、レンタル版のメリットとデメリットも紹介しています。
候補問題に接地線(アース線)が追加された背景
主催の一般財団法人電気技術者試験センターでは、試験問題についての一切の質問は応じていません。
本記事では、候補問題に接地線(アース線)が追加された背景を考察してみました。
電気工事士は、接地線の必要性・安全リスクを身に付けておく必要があると技能試験に追加されたと思われます。
なぜなら、接地線の接続は、落雷や地震などで発生する漏電による感電事故や火災を防ぐために必要だからです。
600V以下で受電する電気設備を扱う電気工事士は、正しい知識を身に付けて安全な作業を求められています。
接地線の必要性
接地線は、電気回路や電気機器において重要な役割を果たします。
主な必要性は以下の通りです。
- 安全性の確保
- 過電圧の保護
- ノイズの低減
- システムの正常動作の確保
安全性の確保
接地線は、電気システムや機器の安全性を確保するために重要です。
電気機器や配線に不良が発生した場合、電気は地面に逃げることができ、感電事故や火災のリスクを軽減します。
過電圧の保護
落雷や過電圧などの外部要因から電気システムや機器を保護する役割を果たします。
過電圧が発生した場合、接地線は過電圧を地中に逃がし、機器を保護してくれます。
ノイズの低減
接地線は、ノイズを低減するのに役立ちます。
電気回路や機器の中に溜まったノイズは、接地線を介して地面に逃がれ、システムの信頼性を高めます。
システムの正常動作の確保
電気機器は、正しく動作するためには適切な接地が必要です。
接地線は、システムの電気的な安定性を確保し、適切な動作を維持します。
接地線は電気システムや機器に欠かせないんだね
接地線を繋げない危険性
接地線を繋げない危険性は、どんなものがあるのでしょうか?
接地線を接続しないことの危険性は、電気機器を使用するなら知っておきたいところ。
主な接地線を繋げない危険性を下記に挙げています。
- 感電の危険性
- 火災のリスク
- 機器の損傷
感電の危険性
電気機器や配線に不良が発生した場合、接地線がつながっていないと、電気が地面に逃げる経路が確保されません。
その結果、人体に直接電気が流れることがあり、深刻な感電事故につながります。
火災のリスク
過電流やショートが発生した際、接地線がないと、電気エネルギーは適切に逃げることができません。
電気機器や配線が過熱し、火災の原因となる可能性が高まります。
機器の損傷
過電圧やノイズが発生した際、接地線がないと、機器やシステムが適切に保護されず損傷します。
修理や交換のコストを増加させるばかりか、一回の過電圧で使用できなくなる場合もあります。
感電や火災になるって怖いわね…
まとめ【電気工事士2種】技能試験の候補問題は毎年同じなのか解説
本記事では、第二種電気工事士の技能試験の候補問題は毎年同じなのかを解説してきました。
- 令和6年度(24年度)から候補問題の内容が変わるところ
- 変更した候補問題の№3№13は難しくなるのか?
- これまでと変わらないところ
- 変更後の学習について
- 電線や器具を購入するとき
- 候補問題に接地線(アース線)が追加された背景
たしかに、ここ数年は毎年同じ候補問題の中から選ばれて出題されていました。
しかし、令和6年度(2024年度)から候補問題№3と№13が変更になります。
どちらも接地極付コンセント変更と接地線(E1.6)の追加のみです。
変更する際に気を付けておかなければいけないことを書いていますので、是非、お間違いないように。
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